勝ちやすい営業の仕組み
営業の仕事をしていて、「この担当者はきついな」「この人からは仕事もらえないよな」と思うことって度々あると思います。
私もあります。
逆に、「この人ならうちに優位に話を進めてくれると思う」「あの人からなら、何かあれば連絡あるよ」という人も、なかにはいますよね。
この前者と後者、あなたはどちらが多いでしょうか?
おそらく前者のお客さんではないかと思います。
それが普通なのだと思います。
私も前者のほうが多いですが、後者を自分で作る努力をしています。
この、自社に優位に話を進めてくれる担当を作ることが「勝ちやすい営業の仕組み」づくりになります。
三方良しの仕組みを作ること
では、どうやって仕組みをつくるのか?
自分本位に展開を進めても、それに乗ってくれるお客様はいませんよね?
いるなら、よほどあなた自身が魅力的なのだと思います!
そんな方は、この先は必要ないとはおもうのですが・・。
私は、そんな魅力全開な人間ではないため、コツコツと道を作っています。
その際に、注意することが「三方良しの仕組みづくり」です。
商談を進めるにあたり、関与するメンツは
・客先窓口
・客先要求元
この3つが一般的かなと思います。
この、「買う人」と「使う人」が違うことがビジネスの大きな障壁になりがちです。
そのため、それぞれがメリットを得られるように仕組みを作ることで、事前に発生するであろうリスクを軽減していくことが求められます。
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」で三方良しです。
私の場合は、少し狭い範囲での三方良しですが、言葉として好きなので使っています。
また、近江商人の話しで、「のこぎり商法」という言葉があります。
商品を売りに京へ上り、売上で商品を仕入れて帰り道でも売る。
押しても引いても両面で機能することで「のこぎり」と表現されています。
そんな効率を元に組み立てている仕事って物流の世界にもありますね。
配送で東北から東京へお米などを運んで、帰りは東京から東北への商品を運ぶ会社を知っています。
過去に学ぶべきことはたくさんあるなと感じます。>
私が作る仕組みは、
自社に懇意にしてくれる担当にのみ、仕切り価格を安く設定し、それを購買の上位者に宣言することで始まります。
まず、窓口である担当者は、私の会社からは最も商品を安く買える「特別な人」になるわけです。
その状態を窓口担当者の上司が認識すれば、窓口担当の評価は上がっていきます。
また、要求元も限られた予算で調達をするために、調達手続きに加えて情報収集・リサーチなど手のかかる付加業務が発生しています。
それを代行してあげます。
購買の上位者が、最も安く買える方法を理解していれば、要求元から上がってくる調達希望についても、私の会社と懇意にしている担当をかませることで会社としてコストを抑えた調達ができます。
そうすると、要求元は調達の情報収集や、社内スキームの対応をすべて特定の購買の担当に委ねることができ、さらに最も安く仕入れることができます。
もちろん、これを行うには自社が客先窓口の仕事を代替わりし、資料を整え、窓口担当者の業務負荷も減らしてあげることが前提です。
これにより、商談は自社から逃げなくなり、三方良しが仕上がっていきます。
事前競争で差をつける
もちろん、この三方良しに持ち込むためには、事前の評価を得ることが大事です。
その評価を得る手法は、
この5つです。
一番上にあげているのは、やはりスピードです。
客先窓口が最も嫌なのは、上司に「まだ?」「いつできる?」といった時期についての追及だと聞きます。
実際、私もこの手の追及は大嫌いです。
スピードは何よりも優れた商品だと思っています。
提案内容については、ソリューションであること。
求められたことにそのまま答えるのはソリューションではありません。
たとえば、
顧客 「ここに壁を立てたい」
業者 「では、パーテーションの資料を持ってきます」
ではなく、
なぜ、パーテーションが欲しいのかを確認し、そうなのであれば、こんな提案もありますよ?
と持っていく力です。
パーテーションの話ですと、いま時期(2021年時点)は感染対策で立てたいが最も多く、それなら県が設定している補助事業があります。
2/3補助金がでるのをお伝えしたら喜ばれます。
また、音の問題で壁を立てたいなら置き型のパーテーションでは解決できず、LGSなどの壁にグラスウールを詰めて対応するような防音壁を提案します。
こういった情報の蓄積が、客先窓口から窓口上司に伝わり、「あの会社に任せておけば大丈夫!」という信頼につながる仕組みになります。
代替案の提示は、上記にも近いのですが、
「それならこんなやり方もありますよ」という+1提案と、自社では対応できない、もしくは国の法制上対応できない顧客要望にも、対応できる方法を提案することです。
たとえば、「壁を立てたいが、それにより消防法に引っかかり大きなコストがかかりそう」
「それなら壁の上部を開放することで消防法の規制をに逃げれますよ」
または、コスト対応できる消防設備の会社を連れていき、「やりたい結果を実現する助力をします。もちろん消防申請もやっておきますよ」
といった提案です。
ワンストップサービスは、文字の通りです。
会議室を1室作りたいときに、内装はA社、家具はB社、ICTはC社となると担当は、複数社に同様の話を伝え、質問をうけ、時間を浪費します。
それを、自社がA/B/C 3社の仕事を一括で請負うことで、客先の時間を創出し、自社も顧客単価を上げることができます。
またトータル受注額が上がることで、個別発注よりもコストダウンができることもあり、これも三方良しにつながる手法です。
価格的メリット。
これができることが一番この先の仕組みづくりにつながります。
客先も、いくら便利に頑張ってくれる会社でも高い調達は難しいもの。
常に他社の参考見積をとられれば、こちらもいつひっくり返るかひやひやしながら、の仕事になってしまいます。
ここは、客先が「競争することが無意味だな」と思ってもらえるまで、金額を下げて負けなし状態を作っていくことが近道です。
それには仕入先との事前の握りなども大事です。
私は、3か月、価格対応を続け、差別化ができたら、その後は定価のないものを少しずつ値を調整して、利幅を戻していきます。
ただ、戻した利幅は、客先対応で問題が出たり、何か追加したいときにサービスする対応費の源泉に使っていますので、客先にとってもメリットは出ます。
ここで競争がなくなると、商品の事前の抑えや、職人の段取りが進められ、結果的にスピードupにつながっています!
これらの実行により、顧客内調達スキームは、「困りごとがあれば、自社に相談がくる。」、もしくは「自社と懇意な担当に相談が入り、そこから自社に問い合わせがくる」というスキームが仕上がるわけです。
そんなにうまくいくかよ?
と思う方もいると思いますが、まず試してみてください。
そこから、自分のお客様の性質にあわせてカスタマイズしていくことで、漫然と営業をする状況から大きく変わってくると思います。
悩むらなら実行です。
前を向いて走れば必ず何らかの前向きな評価につながります!
一緒に頑張りましょう!
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