痔瘻治療体験記1

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突然熱とお尻に痛みが・・・。


2021年、コロナ禍真っ盛りの中で、体が熱っぽくなり、これは自分にもコロナ感染が来てしまったか?と思ったのが4月某日。
ただ、やたらとお尻が痛い。
コロナでお尻が痛いってあったかな?
いや、ないな。
これって・・・。
と、ネットで検索をしてみると、肛門周囲膿瘍という病気ではないかとの自己診断に至り、東十条の肛門科がある病院へ駆け込みました。


正直、肛門科は泌尿器科と並んで行きたくはないなと思っていた診療科です。
ただ、背に腹は変えられず入ると、早速受付でお姉さんに「本日はどうなさいましたか?」と笑顔でご質問をいただきました。
「え~と、お尻の穴付近が腫れていて痛いので来ました」なんかすごく恥ずかしい思いをしました。


待合に人は少なく、すぐ診療へ。
先生はニコニコしながら、「あ~、これは痛いやつだよね~肛門周囲膿瘍っていうんですよ」と、お尻に指を突っ込みながら診察。


「先生、痛い、痛い!」と言っても、
「そうだよね~、これだけ腫れていれば痛いよー。切開しよう!」
「えっ!?ここで、早速?」


なんて驚いている間もなく、患部に直接麻酔注射を打たれて、メスで切開。
麻酔本当に聞いているの?っていうくらい痛い。
さらに、切開した傷口から膿を絞り出すのに先生が絞るものだから、
「いでぇ、いでぇ!」
と声にならない声が出る状況でした。


処置後は驚くほど熱も下がり、快調になったのですが、先生から「これは痔瘻になるから、落ち着いたら入院設備ある病院に行って手術しないとねー」とさらっと言われました。
が、もう治った気分で聞き流し帰りました。笑


しかし、しばらくするとまた腫れてきます。
ただ、すでに切開されて跡があるせいか、医者の力を借りずとも自分で絞り出すことができるレベル。
そのため、熱がでたり痛くてつらいというレベルまでは行かずに、なんとなくやり過ごして生活ができました。


それでも、定期的に膿が出るって明らかにおかしいよね?
と思い、色々と調べていくと、

「手術しないと治らない」
「ガンに発展する」
「ガン化すると助からないことが多い」

など怖い話のオンパレード。

これはまずいと思い、妻にはさんざん反対されましたが、押し切って近場で同様の病気に対してのオペ件数の多い病院をピックアップ。
コロナ禍でもありますので、その中で総合病院ではなく、単科で専門に対応している病院に絞り込み受診しました。


さいたま市にあるこの病院は、毎年痔瘻のオペを200件以上こなしている、ゴッドハンドがいる病院と口コミで見ました。

ここに入院することになるわけですが・・。


ここから書いていく、治療については、私の場合はこうだったというもので、全員がこの方法ということはないと思いますし、病院の対応も私からみるとこんな状況でしたというものです。
あくまで、参考として私はこんなオペと入院生活を送りました。ということを記録していければと思っています。

 

17日 入院


8月某日、診察に訪れた病院は、こぎれいな手術設備も整えた単科のクリニック。
先生の診察の結果、やはり痔瘻
先生からは

「うちの病院としては、基本手術を薦めています。オペが30分くらいで、入院1週間くらい。どうする?」

と矢継ぎ早に話を振られました。
もう、腹をくくってきていましたので、

「手術お願いします!」

と応え、あれよあれよと1か月後の9月17日~24日なら、祝日もたくさん入って会社に迷惑かからないだろうということで、日取り決定となりました。

会社にも事前に話はしていたので、引継ぎをして、土曜日のオペで月曜日が祝日のため21日(火)からは、おそらく回復してメールだったら対応できると話し、いよいよ17日の入院日を迎えました。


私の場合、入院初日に大腸内視鏡を行う予定も入っており、痔瘻のオペは翌日の18日で決まっていました。
入院に向けては、15、16日の夜から下剤を飲み、17日は2Lの下剤を飲む状況。下剤祭りです。
去年も健康診断で引っかかり、大腸内視鏡をやっていたので、いい印象はまるでなく、やはり下剤対応は気持ちが悪かったです。
飲んではトイレ、さらに飲んで、さらにトイレの繰り返し。
それを17日朝の5時から行い、おなかの中がきれいになったところで、病院へ。

2Lの下剤

コロナ禍で、親族の面会も不可の状況でしたので、車の持ち帰りだけ妻に任せて一人で受けつけ、一人で入院オリエンテーション。


ここがあなたのベッドですと案内されたベッドに落ち着いたのが10時くらいでした。
その後、11時を回ったところで、穴付きパンツに履き替えて大腸内視鏡へ。
前回ポリープありと言われていたので、切られるよなーと思っていたのですが、

「これは問題ないやつ。気にしないでいいです。憩室も何か所かあるけど、大丈夫でしょう」

と覚悟していた割には、なんの所見もなしでした。
検査自体は、やはりおなかの中をぐるぐるとカメラが動き回り、空気を入れて膨らませたり、余計な水分を吸い取ったりで気持ちのよいものではありませんでした。
ただ、想定していたポリープ切除がなくなったことで、だいぶこの後の状況はよくなりました。


この日は、この後先生から内視鏡画像の説明と、明日の手術の説明を受けました。
内視鏡画像は

「この後ろの黒っぽいのは肝臓」とか「ここのくぼみが憩室」

と色々と詳しく教えていただき、医療機械屋にいたこともある私には面白いものでした。
この後のオペの説明は、正直気持ちがどよんとする内容ではありましたが・・。
しかも、オペはゴッドハンドの院長ではなく、去年からきている先生がやるのだと・・。
あれ、リサーチの意味は・・・・。

 

18日 手術


とうとう手術当日。
実は、同室にイビキの王様がいて、一晩ずっと無呼吸症候群の方独特のイビキと寝言をくらい寝不足でスタートラインです。
この後も、この方には苦しめられました。


それはさておき、こんなスケジュールで手術は進みました。

7:00  浣腸
7:30  ここから水分も禁止
8:30  手術着に着替え、点滴開始
9:30  麻酔導入の注射
10:00  オペ室へ。腰椎麻酔 
     麻酔の状況を確かめてオペ開始
13:30  ここから水分OK
17:30  ここからポータブルトイレへの移動OK翌日朝食まで基本行動制限


こんな感じです。
それぞれを少し詳しく書いていきますと、18日に限っては最初の浣腸が一番きつかったかもしれません。
「液を入れてから3分待機して排便してください」と言われましたが、これは無理。
病院によっては5分待機らしいですが、死んでしまいます。
下痢がひどくて脂汗をかく腹痛ってあると思うんですが、あれを人工的に起こす感じです。
もうおなかが痛くて大変でした。


点滴は8:30に安置針でささった状況です。
そこからの、麻酔導入用の注射は肩にとしおりには書かれていましたが、なぜかお尻に打たれ、そのまま歩いて手術室へ。
この時手術着の下は何も着ていません。


手術室に入ると、イスに腰をかけて前かがみに。
その体制で背骨に腰椎麻酔を打っていきます。
3~4回くらいさされました。
針を刺すので痛いのは痛いですが、だいぶ細い針を使っているらしく、点滴よりも痛みはないと思います。
ただ、液が入ってくると腰骨あたりに圧迫される感じがあり、下半身がぽかぽかしてきて、しびれた様に動かなくなります。
脚の指も動かないのですが、人があたると当たられた感覚はあり、すごく気持ちが悪いなと思っていました。


手術台にはうつ伏せで登り、そのまま手術台の脚部が下がって開き、お尻全開となります。
ここからは、見えていないので何とも言えませんが、オペが進んでいきます。
痛みはまるでありません。
多少押されることで下腹の方が痛んだりはします。
それでも切られている感覚も、引っ張られている感覚もなく、何か電子メスと縫合するための器械のようなものが動く音だけがする状況。
オペ中に、少し大きいイボ痔もあるとのことで、「これも取っちゃいますね」とさらに切除。
都合穴は2か所開き、縫合しましたとのことで、30分~40分くらいで終わりました。

手術台

術後に切った瘻管とイボ痔を見せられましたが、どちらも想像していたより太く、大きい。
こんなの取ったらだいぶ大きな穴が開いているのでは?
と思いながら、看護師さんたちにストレッチャーへ移されて、病室へ。
そこからさらにベッドに移されて麻酔が切れるまで痛み止め・血止めの点滴です。


脚の指が動くようになったのは、4時間後くらいですね。
足首くらいまでは3時間くらいで動いたのですが、その先がなかなか動かず変な感覚でした。
患部の痛みはほぼなし。
ただ、水が飲めるとなった時点で、痛くなくても最初に痛み止めを飲み、その後4時間ごとに痛み止めを足して飲んでいったので、痛みが出なかったのかもしれません。
(これは他の方の体験記で学びました)


そんな中、一つだけ困ったことがありました。
排尿障害です。
腰椎麻酔をすると合併症として起こりがちなことなのですが、おしっこをしたくても出ません。
ほんの少しずつならでるのですが、おなかはどんどん張っていく状況。
消灯間際まで粘ったのですが、あきらめて導尿の処理をしてもらいました。
尿道に管を通して、直接膀胱から尿を抜きます。
入れるのも痛いし、抜いた後も残尿感が残るのでやりたくなかったのですが、背に腹は変えられません。

これでやっと寝れると思ったのですが、隣のイビキの王・イビキングの爆音でほとんど寝ることができませんでした。
それでもこれでやっと手術も終わりましたので、明日の朝からは食事もできるし、歩くこともできるはず。

前向きに夜を過ごせました。
大分長くなったので、次回に続かせていただきます。

痔瘻治療体験記2

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